あけましておめでとうございます。
今年も読者の方の体の使い方改善に向けて、できるだけわかりやすくそのコツをお伝えしていこうと思います。
この元旦に出版された素敵な本の紹介(&レビュー)をしたいと思います。
「毎日できる簡単肩こり体操」(NHK出版)です。
NHKスペシャルで注目された松平先生の肩こり本
NHKテキストシリーズの一つで、著者(この場合は講師となるようですが)は、東京大学医学部附属病院の松平 浩(まつだいら こう)教授です。2015年に放映されたNHKスペシャル「腰痛・治療革命」で注目された整形外科医であり、腰痛研究の第一人者の先生です。
腰痛関連では著作が多数でておりますが、その松平先生の肩こり対策本です。
もう10年近くになるでしょうか。松平先生にご指導いただきつつ、アレクサンダーテクニークの知見を折にふれてお伝えしています。先生は研究がメインですが、臨床もされていて、腰痛以外ももちろん診療されているので、そのうちの肩こり対策の知見がまとめられています。
アレクサンダーテクニークには、2008年に発表された腰痛にアレクサンダーテクニークが効果的であるとした医学論文をきっかけに関心を持ってくださっています。
NHKスペシャルでも「これだけ体操」といって、腰痛の方々にシンプルで効果的な体操を勧めていましたが、この肩こりの本でもそのシンプルさは変わっていませんね。一般の人にとってわかりやすい表現で、様々な体操を伝えています。
肩こりといえば、僧帽筋周辺ですが、そのあたりの血行をほぐすためのエクササイズやストレッチに加えて、首の筋向けの頭部のエクササイズやストレッチが図や写真とともに示されています。
さらに簡単なダンスまで紹介されています。
リズム運動をすると、リラックスにつながるセロトニンの分泌が促されるとのこと。
それだけじゃないんですよね。
姿勢、呼吸、瞑想、心理面やストレスの影響まで触れられています。
呼吸の指示が頻繁に
特に、私が注目したのが「呼吸」ですね。
リラックスにつながる呼吸の仕方についても触れられていますが、これはと感じたことは様々なエクササイズやストレッチの解説の中で、必ず呼吸について指示が含まれているということです。「呼吸をとめないで」という指示が頻繁に入っています。
エクササイズやストレッチは体にいいのですが、多くの人がそれをやるときにけっこう息をつめてやっているんですよね。そのせいで体の筋緊張を緩ませにくくなっていて、十分な効果を発揮しにくくなっているように感じます。
この呼吸については、私の日々の指導でも必ず指示していることです。
呼吸のレッスンじゃないかと思うくらいに徹底してやっています。そのくらい言わないと息をつめる癖はやめられないんですよね。
一般的に呼吸について指摘していても、これほど徹底して記載してくれるものは他にないでしょうね。
参考文献に拙著が!
そして、とても光栄なことなので、少し自慢させてください。
実は、私の本を参考にしてくださっているんです!!
巻末の参考文献に私の本「心と体の不調を解消するアレクサンダーテクニーク入門」(日本実業出版社)が記載されています。
松平先生のアドバイスの参考にしてもらえて、これほど光栄なことはありません。内容からすると、姿勢や呼吸、カバンの持ち方などのところなどを参考にしてくださったのかと思います。
「2018年は肩こりをなんとかしよう」と考えている方は、ぜひこの本で自分でできる対策を学んでください。おすすめの一冊です。
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